第33回講演会 愛知工業大学 森田靖教授、物質・材料研究機構 川井茂樹主幹研究員
イベント名 | 第33回講演会 愛知工業大学 森田靖教授、物質・材料研究機構 川井茂樹主幹研究員 |
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期日 | 2016.07.15 |
詳細 |
今回は 「分子構造制御と物性制御、分子構造観察と物性評価」をテーマとして下記の通り開催いたします。多くの方々のご参加をお待ちしております。 【講演会】 日時:2016年 7月15日(金)15:00~17:00 【懇親会】 日時:2016年 7月15日(金)17:30~ 講演概要 ◆電子スピン非局在型炭素中心中性ラジカルの設計・合成と材料応用 グラフェンをzigzag 型に三角形に切り出すと、フェナレニルやトリアンギュレンと命名されている6員環構造体の縮合体である一群の炭化水素が設計できる。いずれも Kekulé 構造が描けず、non-Kekulé 型の奇交互π共役型炭化水素に分類できる中性ラジカルである。我々は、これらの中性ラジカル群の安定化に成功し、基礎物性の解明と電子機能材料・蓄電デバイスへ展開してきた。講演では、最近の新展開の一部を紹介する。 ◆原子間力顕微鏡を使った分子の構造観察と機械特性測定 ペンタセンの内部構造をGrossらによって直接観察されてから、原子間力顕微鏡は表面化学の分野において重要な観察手段となった。一酸化炭素で金属探針を終端することにより、分子骨格を直接観察できる。その観察技術を用いて、水素結合[1]やハロゲン結合[2]などで集合した分子膜の構造決定や、表面化学反応で生成した分子の構造決定に非常に有効であることを示した[3]。また、探針をXeで修飾し、二次元金属有機構造上に固定したAr,Kr,Xe原子との間に発生する単原子間のファンデルワールス力を直接検出した[4]。更に、表面上で生成した一本の高分子鎖を基板から引っ張り上げたり[5]、引きずることにより機械特性を測定し、構造による超潤滑現象を観察した[6]。 [1] S. Kawai et al., ACS Nano 7, 9098 (2013),
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備考 | 【問い合わせ先】 触媒化学融合研究センター 担当:白川 |