第2回講演会 東北大学 橋本久子准教授、大阪大学 劒隼人准教授
イベント名 | 第2回講演会 東北大学 橋本久子准教授、大阪大学 劒隼人准教授 |
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期日 | 2013.10.28 |
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「錯体化学」
産総研触媒化学融合研究センターでは、様々な分野で活躍している大学、公的研究機関、企業等の方々をお招きして、講演会を開催することで分野の垣根を越えた連携の実現を目指しています。 今回は「 錯体化学 」をテーマとして下記の通り開催いたします。 多くの方々のご参加をお待ちしております。
日時:2013年10月28日(月)15:00~17:00 講演概要: ◆多様な性質を示す遷移金属―高周期14族元素多重結合錯体 <講師> 東北大学大学院理学研究科 橋本 久子 准教授 電気陽性なケイ素やゲルマニウム等の高周期14族元素と遷移金属間に多重結合を持つ錯体は、その14族元素中心が強い求電子性を持つため、潜在的には高い反応性を持つと期待されるが、合成例はまだ少なく、単離された錯体でも様々な有機基質と反応するものはごく限られていた。最近、金属および14族元素上に水素を持つ二重結合錯体(シリレン錯体、ゲルミレン錯体)が、化学量論反応ではあるが、様々な有機基質と多様な反応を起こすことを見出した。また、ごく最近ゲルミレン錯体から三重結合を持つゲルミリン錯体へ変換する新しい変換反応も見出した。 これらの錯体の合成と多様な性質および関連錯体についての基礎化学的研究を紹介したい。
◆有機ケイ素化合物を用いた前周期遷移金属錯体の還元反応 <講師> 大阪大学大学院基礎工学研究科 劒 隼人 准教授 強い還元力を有する低酸化数の前周期遷移金属化学種は、様々な結合の切断や小分子の活性化反応に重要な役割を担っており、その発生法に関する研究が盛んに行われている。我々は、高酸化数の化学種の還元反応として、古くから知られている金属をベースとした反応ではなく、有機ケイ素化合物を用いた還元反応に着目し、還元剤由来の金属塩の生成を伴わない新しい前周期遷移金属錯体の還元手法の開発に成功した。 本講演では、有機ケイ素化合物の性質や還元反応に関する反応機構、ならびに、金属触媒反応における還元剤としての応用に関して述べる。
関連リンク:センター講演会_第2回チラシ
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