「機能性分子の合成とその応用」
産総研触媒化学融合研究センターでは、様々な分野で活躍している大学、公的研究機関、企業等の方々をお招きして、講演会を開催することで分野の垣根を越えた連携の実現を目指しています。
今回は「機能性分子の合成とその応用」をテーマとして、新進気鋭の若手研究者をお招きしています。多くの方々のご参加をお待ちしております。
日時:2013年11月29日(金)15:00~17:00
場所:産総研第5事業所 第2本館 第4会議室(5-2-6603室)
(茨城県つくば市東1-1-1)
講演概要:
◆保護基を使わない有用糖質化合物の合成とグライコマテリアルへの展開
<講師>京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 田中 知成 助教
田中先生は、有機合成化学、糖鎖化学をご専門とし、従来、糖のヒドロキシ基の保護・脱保護を伴う多段階工程が一般的であった糖誘導体の合成において、保護基不要かつ一段階での合成を可能とする、新たな合成法の開発に取り組んでこられました。多糖類はバイオマス資源としての利用が急速に進められているだけでなく、医・農薬分野、材料分野など様々な方面への応用が期待されています。
本講演では、糖誘導体の酵素触媒グリコシル化反応への利用、合成高分子との複合化によるグライコマテリアルへの展開についてご発表頂きます。
◆アズレン骨格を基盤とする新規なπ共役系の構築
<講師>山形大学大学院 理工学研究科 片桐 洋史 助教
片桐先生は、有機合成化学、超分子化学をご専門とし、これまで独自の機能性分子の開発に取り組まれてこられました。最近は、アズレン骨格を含む芳香族オリゴマーの開発にご注力されており、2,6-位でアズレンを結合したπ共役系が、優れた分子配向性とトランジスタ特性を持つことを見出され、効果的なπ共役系の拡張に関する新規手法の開拓に成功されています。
本講演では、これまでに設計、合成した化合物群について、合成法、結晶構造および物性と、π共役系材料の設計指針と合成上の課題ついてご発表頂きます。
関連リンク:センター講演会_第4回チラシ
センター講演会開催概要
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