イベントスケジュール

第105回講演会 東北大学 根東義則名誉教授、国際医療福祉大学 川端猛夫教授

イベント名 第105回講演会 東北大学 根東義則名誉教授、国際医療福祉大学 川端猛夫教授
期日 2023.12.22
詳細

産総研触媒化学融合研究センターでは、様々な分野で活躍している大学、公的研究機関、企業等の方々をお招きして、講演会を開催することで分野の垣根を越えた連携の実現を目指しています。
多くの方々のご参加をお待ちしております。

 

日時:2023年12月22日(金)14:00~17:00
場所:産総研第5事業所第2本館 第4会議室(6603室)

<講演概要>

14:00~15:30
◆有機超塩基触媒を用いる分子変換反応開発
<講師>東北大学大学院薬学研究科 根東 義則 名誉教授

 

講演者らはこれまでに有機超塩基として知られるホスファゼン塩基および系内で発生させる強塩基であるオニウムアミド塩基を用いる選択的な分子変換反応の開発を行ってきた。いずれの塩基も従来の有機塩基に比して格段と強いブレンステッド塩基性を示し、芳香環上のプロトンや側鎖メチル基上のプロトンの脱プロトン化が可能であり、これらの超塩基を触媒的に用いる脱プロトン化修飾反応を開発した。芳香族化合物は医薬品開発あるいは機能性材料の開発において重要な化合物群であり、芳香環上における選択的な分子変換反応として直接的C-H置換反応およびC-X求核置換反応を中心に触媒反応開発の経緯とともに紹介し議論する。

 

<講演概要>

15:30~17:00
◆動的キラリティー及び動的分子認識に立脚した反応開発
<講師>国際医療福祉大学福岡薬学部 川端 猛夫 教授

 

1)エノラートは平面構造で一見アキラルであるが、単位時間内には”動的キラリティー”を持つ。このキラリティーに基づく不斉合成法について述べる。
2)分子認識型触媒を用いる配糖体天然物の全合成、および遠隔位不斉誘導について述べる。前者は、グルコースの4つの無保護水酸基への位置選択的な置換基導入を特長とする新しい全合成ルートの提案である。後者では基質の官能基間距離認識に基づいて遠隔位キラリティーが高度に識別される。両者とも立体障害を選択性発現の主要因としない点で共通項をもち、触媒による”動的分子認識”(反応遷移状態での分子認識)が鍵を握る。

 

第105回センター講演会チラシ

第105回講演会開催概要

 

備考

【問い合わせ先】 触媒化学融合研究センター 担当:白川  TEL:029-861-2763
E-mail:mari-shirakawa@aist.go.jp   HP:https://irc3.aist.go.jp/