第29回講演会 触媒材料の固体NMR CNRS-UPMC (Paris VI) Dr. Juliette Blanchard、京都大学大学院理学研究科 竹腰清乃理教授
講演会名 | 第29回講演会 触媒材料の固体NMR CNRS-UPMC (Paris VI) Dr. Juliette Blanchard、京都大学大学院理学研究科 竹腰清乃理教授 |
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開催日 | 2016.03.04 |
開催場所 | 産総研第5事業所第2本館第3会議室(5-2-6603室) |
参加人数 | 32名 |
概要 | ◆“Catalysis and surface, photon view and NMR view” CNRS-UPMC (Paris VI) Dr. Juliette Blanchard 産総研との共同研究テーマ「シリカアルミナ系触媒材料表面の弱い酸点の構造解析に関連して、シリカアルミナ系材料表面のAlの構造解析に関して固体NMR、XAFS、理論計算等の根拠から歪んだ4配位構造の可能性を提案した。今回、17Oエンリッチ水を用いた表面水酸基のエンリッチ化を実施し、室温付近で容易に置換が起きることを見出した。17O MAS NMRは一次元ではブロードなシグナルしか得られないが、MQ(Multi-quantum)MASを用いて二次元に展開すると種々のシグナルが分離観測できることについて理論的背景を含めて解説いただいた。 ◆“固体NMRの基礎から応用” 京都大学大学院理学研究科 竹腰清乃理教授 京都大学理学部化学科で先代の寺尾先生の築いた研究室を引き継いで運営している日本の固体NMRの第一人者、竹腰先生に来所いただき、固体NMRの基礎理論を初心者にもわかりやすく解説していただいた。スピンの説明に始まり、スピンと磁場や他のスピンとの間の種々の相互作用とその起源、異方性についての説明、それらを平均化したり抽出したりする手法について紹介していただいた。後半は固体NMRに固有の手法を駆使して得られた成果として、スピンカウンティング(MQコヒーレンスを活用して注目核周辺のHの数と配置を推定する手法)、無機化合物の固体NMRに関する話題について紹介いただいた。いずれも固体NMRの用途の広がりを感じさせてくれる内容であった。
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