第68回講演会　旭化成株式会社　鈴木賢研究所長

コアシェル型金－酸化ニッケルナノ粒子触媒の開発

旭化成株式会社 研究・開発本部 化学・プロセス研究所　鈴木　賢　研究所長

講演では、優れた性能を有するコアシェル型金－酸化ニッケルナノ粒子触媒を見い出した経緯と、メタクリル樹脂の原料であるメタクリル酸メチルの製造プラントにて、世界初となる金ナノ粒子を触媒成分として用いた化学品製造プロセスの実用化についてご紹介頂いた。本触媒は、金を核とし、その表面が数原子層の高酸化型酸化ニッケルで被覆された球状のナノ粒子が、担体上に固定化されている触媒です。このような構造と特異な化学状態を有するナノ粒子の創製によって、従来の触媒とは異なった優れた触媒機能を生み出すことに成功されました。