第85回講演会 神戸大学 久山雄甫准教授 (株)Preferred Computational Chemistry 浅野裕介シニアマネージャー
講演会名 | 第85回講演会 神戸大学 久山雄甫准教授 (株)Preferred Computational Chemistry 浅野裕介シニアマネージャー |
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開催日 | 2021.09.21 |
開催場所 | TeamsによるWEB講演会 |
参加人数 | 78名 |
概要 | ◆ゲーテと化学――アルケミア、親和力、ホムンクルス 神戸大学大学院人文学研究科 久山雄甫 准教授 本講演では、文学者として知られ、自然科学研究にも熱心に取り組んだゲーテについて、若き日のアルケミア研究を振り返り、そのうえでゲーテの後年の文学作品に化学的な知見がどのように取り入れられていったのかについてご紹介いただいた。具体的には『親和力』(1809)と『ファウスト第二部』(1831/32)が取り上げられ、文学と科学の同根性をかたく信じつづけたゲーテが、文理の区分をこえた立場から豊かな世界観をつくりあげていった様子をについてご紹介いただいた。質疑応答では、自然科学と人文学の融合の可能性や、科学イノベーションにおける人文学の関わり方などについて活発な議論がなされた。
◆汎用なNeural Network Potentialを使った新素材探索と「Matlantis」の紹介 株式会社Preferred Computational Chemistry 浅野裕介 シニアマネージャー 本講演では、Preferred NetworksとENEOSが開発した55元素に対応したNeural Network Potential (NNP)と、クラウドサービスとして展開している「Matlantis」についてご紹介をいただいた。近年、触媒やバッテリー材料、半導体材料などの設計において量子化学計算の重要性が高まっており、それを高速化する技術としてNNPが注目されている一方で、これまでは特定の領域での利用にとどまっていた現状についてご説明いただき、様々な領域でNNPを利用して材料探索を実施できることを可能にしたMatlantisの技術の概要と、実際にMatlantisを使った材料設計事例についてご紹介いただいた。質疑応答では、Maltantisの技術や今後の国内外への展開などについて活発な議論がなされた。
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