イベントレポート

センター講演会 日産化学(株)専務理事 物質科学研究所 三田猛志所長

講演会名 センター講演会 日産化学(株)専務理事 物質科学研究所 三田猛志所長
開催日 2023.03.07
開催場所 第4会議室(5-2-6602室)
参加人数 26人
概要

新規Chemical Class「イソキサゾリン型」殺虫剤の創製
日産化学(株)専務理事 物質科学研究所 三田猛志 所長

農薬の必要性の説明
・農薬不使用による収量減と収入減
農薬開発手法の説明
・天然物(含抗生物質)の安定性
向上目的の改変による水田・畑地での使用
・既存農薬の官能基変換、ヘテロ環変換による新規物質の創製
・ランダム合成から農薬活性の芽を見つけ、誘導体展開による新規農薬の創製
・医薬等の生理活性物質の改変による農薬の創製。

新規「イソキサゾリン型」殺虫剤の創製
・ランダム合成サンプルの中で注目すべき活性化合物を発見
・新規活性と展開の容易さ、自動合成を活用できる等でイソキサゾリン化合物をターゲットに選択した。
・短期間の人員集中と多数のサンプル合成により、かなり短時間で最適化を終了。
・官能基(置換基)変換で活性が大幅に向上し、幅広いスペクトルも有する殺虫剤となった。
・生物評価の丁寧な観察により、ミツバチに低活性であることが判明。
ミツバチ特有の代謝経路を解明。ミツバチに対し、安全性が高い化合物を発見できた。

質疑応答
Q、官能基(置換基)変換のルール(法則)はあるのか?
A.私(三田)の経験から変換を行っている。一般の研究者のやり方と大差はない。

その他、2、3の質問があり、講演時間はオーバーしたが、活発な討議がなされた。