イベントレポート
触媒化学研究部門講演会
| 講演会名 | 触媒化学研究部門講演会 |
|---|---|
| 開催日 | 2025.11.14 |
| 開催場所 | 産総研中央事業所5群 5-1棟 2201会議室 |
| 参加人数 | 22名 |
| 概要 | ◆二酸化炭素から創る金属-有機構造体と炭素循環への応用 京都大学大学院理学研究科 門田 健太郎 助教 本講演では、二酸化炭素(CO₂)を循環資源化するための新しいアプローチとして、金属-有機構造体(MOF)の利用が紹介されました。MOFは金属イオンと有機配位子からなる多孔性材料であり、ガスの吸着・分離に優れた特性を持ちます。講演では、CO₂を原料とした新規MOFの合成戦略や、結晶性を維持したままのCO₂可逆的化学吸着などを通じた炭素循環に資する応用例について具体的な研究成果が示され、サーキュラーエコノミーに向けた新たな方法論の可能性が紹介されました。
◆金属-有機構造体を用いたガス貯蔵と分離 Dept. of Chemistry, University of California, Berkeley 古川 博康 Project Scientist 古川氏の講演では、MOFのガス分離・貯蔵への応用に焦点が当てられました。特に、水素・アンモニア・メタンなどエネルギー応用を志向したガス吸着・分離・貯蔵技術の開発において、分野勃興時からの歴史的な流れを踏まえた発展の様子や、MOFの構造設計が果たす役割が説明されました。Open Metal Siteを従来技術との比較や、動的な構造特性を活用するための知見なども豊富に含まれ、産業応用に向けた展望が示されました。講演後には、参加者との活発な質疑応答が行われ、分野に関する理解深化の良い契機となりました。 |



