第12回講演会 東京工業大学 竹内大介准教授、田邊真助教
イベント名 | 第12回講演会 東京工業大学 竹内大介准教授、田邊真助教 |
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期日 | 2014.09.05 |
詳細 |
産総研触媒化学融合研究センターでは、様々な分野で活躍している大学、公的研究機関、企業等の方々をお招きして、講演会を開催することで分野の垣根を越えた連携の実現を目指しています。 日時:2014年 9月 5日(金)14:30~16:30 講演概要: ◆有機ケイ素、ゲルマニウム-遷移金属多核錯体の基質活性化と構造変換 有機ケイ素、ゲルマニウムを配位子とする遷移金属錯体の特徴は、遷移金属と配位子間で比較的安定な結合を形成する、配位子の電子供与性により遷移金属の電子密度が豊富になることである。これら高周期14族元素を含む遷移金属錯体は新しい構造や多様な配位形態を示すことが多く、錯体化学の興味深い研究対象の一つである。本講演では、ケイ素、ゲルマニウムが橋架け配位する遷移金属多核錯体の合成、構造評価、多金属中心における基質活性化を実験及び理論の両面から展開した研究成果を発表する。具体的には、単核及び二核ケイ素錯体と不飽和有機分子との反応、平面構造多核錯体の効率的合成と骨格変換について述べる。
◆新しいポリオレフィンの創製を目指したモノマー・触媒のデザイン 新しいオレフィンモノマーおよび重合触媒のデザインを行うことで、従来にはないポリオレフィンを創製した。パラジウム触媒を用いてアルキル置換ジエンやアルキルシクロペンテン、アルケニルシクロヘキサンの重合を行うと、異性化重合が進行し、立体化学の制御された環構造を含むポリマーが得られた。モノマーのアルキル基やオリゴメチレン鎖の長さを変えることで、環構造の密度や分布を精密に制御することも可能である。複核錯体を用いたエチレンとアクリレート、非共役ジエンとの共重合では、コモノマーが効率よくポリマー中に取りこまれ、単核錯体の場合とは異なる構造のポリマーが得られることが明らかとなった。
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備考 | 【問い合わせ先】 触媒化学融合研究センター 担当:白川 |