イベントレポート

第100回講演会 名城大学 吉田圭佑 助教、名城大学 坂井健男准教授

講演会名 第100回講演会 名城大学 吉田圭佑 助教、名城大学 坂井健男准教授
開催日 2023.09.29
開催場所 産総研第5事業所第2本館 第4会議室(6603室)
参加人数 24名
概要

◆天然物の全合成および医薬品合成を志向した反応の開発と応用

名城大学薬学部薬化学研究室 吉田圭佑 助教

吉田先生からは有機分子触媒を用いる不斉4級炭素構築反応の開発と生物活性化合物の短工程合成への展開について、講演を頂いた。プロアポルフィンアルカロイド類の全合成においては、天然が生み出す化合物の謎についても触れられ、非常に興味深い内容であった。また、ピリジンN-オキシドを触媒とするアルコール類のシリル化やスルホニル化の開発については、オリジナリティの高い触媒研究であったため、メカニズムについて多数の質問が寄せられ、活発の討論が行われた。

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◆超強酸共役塩基テトラシアノシクロペンタジエニド類を用いる有機合成研究

名城大学薬学部分子設計化学研究室 坂井健男 准教授

坂井先生からはテトラシアノシクロペンタジエニド(TCCP)類を活用した研究について、幅広い展開研究をお話頂いた。カチオンであるアンモニウムは通常水溶性物質であるが、アニオンをTCCPとすると水に溶けない有機物質として分液操作による抽出が可能であり、これを利用したアンモニウム塩の精製法についてもご教示頂いた。この方法を活用することで、合成研究では取り上げられることの少ないアンモニウム塩の精密分子変換反応開発を達成し、計算化学による精緻なメカニズム解析により理論付けも行われていた。質疑応答ではTCCPの活用法について様々な提案があったことからも、坂井先生の研究が非常に独創的であり、発展性の高い研究であることが伺えた。

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