イベントレポート

第108回講演会 東京工業大学 庄子良晃准教授、大阪大学 神林直哉助教 

講演会名 第108回講演会 東京工業大学 庄子良晃准教授、大阪大学 神林直哉助教 
開催日 2024.03.07
開催場所 産総研中央事業所5群 第4会議室(6603室)
参加人数 18名
概要

◆ホウ素ルイス酸の構造化学および反応開発

東京工業大学科学技術創成研究院 化学生命科学研究所 庄子良晃  准教授

・ホウ素の空軌道の特性を活用した新しい分子および反応設計に関する最近の研究成果をご紹介いただいた。特に、ホウ素空軌道の近接積層構造に着目した物質開発に関する研究では、既存の物質では起こりえない、特異な反応や励起状態特性が実現可能であることが示され、本センターで取り組んでいる触媒および材料開発研究に活用できそうな有用な情報が得られた。発表後の質疑応答でも、参加者との間で活発な議論が行われた。

 

◆リビング環化共重合反応を利用した高分子合成と三次元構造制御

大阪大学大学院理学研究科 高分子科学専攻 神林直哉 助教

・パラジウム錯体を活用したイソシアニド–アレンのリビング環化共重合反応による、キノリレン-2,3-メチレン骨格を有する新しい高分子の合成に関する研究成果をご紹介いただいた。また、新しい合成法の開発だけに留まらず、本手法を活用した高分子の三次元構造制御への応用に関する最近の研究成果についてもご紹介いただき、本センターで取り組んでいる高分子化学の研究に役立つ情報を得ることができた。発表後の質疑応答でも、参加者との間で活発な議論が行われた。